みなさん、おはこんばんにちわ! ジョージぱぱです。
いちごの生育や管理で一番苦労するのは病害虫ですよね?
発生する条件や、病害虫の種類、苗に出る症状の違いなど把握出来ていますか?
筆者自身も管理していた時には判断が中々出来なくて苦戦していました。
今回の記事では、いちごを育てている方が管理する上で困ることが無いように、
害虫の種類と防除方法を簡単にまとめてみました。
少しでもお役に立てるようにまとめてみましたので、ぜひご活用してください。
筆者自身は法人のいちご農家でいちご生育と管理を一人で担当した経験があります。
大ベテランの農家様の方がたと比べると劣りますが、一人で管理してきたからこその
経験と知識も多少あります。
今後もいちごのことについて記事を書くので、良ければ見て下さいね!
目次
害虫系
ハダニ類
- いちごの甚大な被害を与えるハダニには、カンザワハダニとナミハダニがいます。
どちらも葉裏に寄生します。 - 初めは、加害された葉には白いかすり状に抜ける程度ですが、寄生数が多くなると、
ハダニの吐糸によって、葉の表面はクモの巣状になります。但し、炭酸ガスを
施用している圃場や葉の厚い品種を栽培した場合は、初期のかすり状の害微が
見にくいので注意が必要です。 - ハダニの直接的な加害は食害ですが、多発すると果実に寄生して着色不良となります。
更に激しく加害されると株は枯死します。
- 両種ともに低音・短日で休眠誘起するので、電飾栽培するいちごでは、休眠せずに
冬季でも増殖します。1月に入ると多くの個体は休眠覚醒するので、それ以降
急激に密度が増加します。
- 薬剤散布にあたっては、葉裏にかかるように丁寧に散布してください。
- 葉裏をひっくり返してみてハダニが見つからなくても、予防で定期的に防除を
行ってください。多発すると防除も困難になるので、発生させないように薬剤散布
を行うことが大切です。 - 薬剤抵抗性がつきやすいので、同一系統の薬剤の連用は避けましょう。
- 本圃では、ハダニ類の密度が増加する前から天敵昆虫(チリカブリダニなど)の
数回の予防的放し飼いも有効です。 - 電飾を使わないいちごでは、11~12月に休眠個体が多く発生するので。この時期に
防除を徹底するのも効果ありです。 - 各種の雑草に寄生する為ハウス内外の除草を心がけて下さい。
アザミウマ(スリップス)
- いちごに寄生するアザミウマ類は、ミカンキイロアザミウマとヒラズハナアザミウマ
チャノキイロアザミウマがいます。 - 花粉嗜好性が強く。特に花での発生が多いですが、果実や葉にも寄生します。
- チャノキイロアザミウマは、新葉や新芽に寄生し、葉が葉脈に沿って黒く汚れるのが
特徴です。 - ミカンキイロアザミウマは、花に集中して寄生し、食害によって果実が褐変する
被害が生じます。
- 25℃では、10日余りで卵から成虫になります。
- チャノキイロアザミウマは黄色の粘着トラップをミカンキイロアザミウマは、青色
粘着を設置することで発生予察をすることが可能です。
ハスモンヨトウ
- 卵は数百個が一塊となった卵塊として葉に産みつけられ、孵化幼虫は集団で葉を
食害します。中齢幼虫以降になると分散し、葉脈や葉柄を残して暴食します。
- 発生量は年次によって変動します。梅雨明けが早く、暑さが厳しい年の秋以降に
多発する傾向があります。
- 中・老齢幼虫は薬剤が効きにくいので、若齢幼虫の内に防除を徹底します。
卵塊や卵から孵化したばかりの集団になっている幼虫を見つけたら、まとめて
取り除くのも重要な防除方法です。
アブラムシ類
- いちごに寄生するアブラムシ類には数種類知られていますが、見た目の判断は
難しいです。種類によって寄生する場所は違いますが、主に株の葉裏・芽先・
花房・ランナー先に群生し吸汁します。 - アブラムシが寄生することで商品価値が下がる、ランナーの伸長が遅くなったり
アブラムシはウィルスを媒介する為、ウイルス病に侵される心配もあります。
- 1年を通して寄生しますが、特に4~5月の収穫末期や、6~8月の親株床で大発生
する場合が多いです。 - 夏季の降雨が少なく、乾燥が続くと発生が多くなる傾向にあります。
- 春季と秋季には10~14日、夏季には約一週間で1世代を通過します。
- 最初は部分的に塊になって発生しているのですが、その時点でスポットで
農薬散布を行うと、蔓延を防ぐことが出来ます。
雑草にも発生するので、圃場周辺の雑草取りも定期的に行なう事を
お勧めします。
コナジラミ類
- いちごに寄生するコナジラミ類として、オンシツコナジラミとタバココナジラミ
イチゴコナジラミがいます。 - コナジラミが寄生することによって、寄生部位の近くにある果実や葉に付着した
排せつ物が原因ですす病が発生します。果実にすす病が発生すると商品価値が
低下し、葉の場合は作物の光合成を除外する原因となります。 - タバココナジラミによる特異的な被害として果実や葉の着色異状等の異常症状
が挙げられます。
- 黄色に誘引される性質があるので、黄色の粘着板トラップを用いて発生を、
モニタリング・誘殺します。 - タバココナジラミは薬剤抵抗性が発達しているので、殺虫剤のみの防除は困難で
物理的防除・生物的防除法の併用は不可欠です。
害虫類 その他
- いちごに寄生する種には、チャノコホコリダニとシクラメンホコリダニがあります。
生長点付近に生息し、加害された葉は奇形になる他、表面が照り輝くような症状に
なります。果実が加害されると、表面が褐色し、肥大せず果実が浮き出ます。
- 幼虫は根・クラウンを食害するので、苗が枯死する事があります。地上部の生育が
著しく悪くなり、葉が黄~赤変して枯れるような株の根を調べてみると、
ほとんどなくなっている場合があります。
葉面散布剤のアミノ酸やカルシウム剤をかけると、害虫って増えちゃいますよね
農薬について
いちごの農薬(殺虫剤)をまとめました。
こちらは、育苗期・定植期または親株床・本圃などで使用できる回数や条件が
違う為、おすすめ物としては記載しません。また、年度ごとに効果がある薬剤も違います。
以上の点については、ご了承下さい。
農薬の名称 | 病害虫 | 病害虫 | 病害虫 | 病害虫 | 病害虫 | 使用回数 |
---|---|---|---|---|---|---|
モスピラン顆粒水溶剤 | ハダニ類 | コナジラミ類 | アブラムシ類 | ミカンキイロアザミウマ | 2回以内 | |
バリアード顆粒水和剤 | コナジラミ類 | アブラムシ類 | 3回以内 | |||
チェス顆粒水和剤 | コナジラミ類 | アブラムシ類 | 3回以内 | |||
サンマイトフロアブル | ハダニ類 | コナジラミ類 | 1回 | |||
モベントフロアブル | コナジラミ類 | アブラムシ類 | 3回以内 | |||
ウララDF | コナジラミ類 | アブラムシ類 | 2回以内 | |||
アーデント水和剤 | アブラムシ類 | ミカンキイロアザミウマ | 4回以内 | |||
ベストガード水溶剤 | アブラムシ類 | 3回以内 | ||||
ロディー乳剤 | アブラムシ類 | 3回以内 | ||||
コルト顆粒水和剤 | アブラムシ類 | 3回以内 | ||||
ダニサラバフロアブル | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
コロマイト水和剤 | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
マイトコーネフロアブル | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
カネマイトフロアブル | ハダニ類 | 1回 | ||||
ピラニカEW | ハダニ類 | 1回 | ||||
ニッソラン水和剤 | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
スターマイトフロアブル | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
ダニオーテ | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
テデオン乳剤 | ハダニ類 | 2回以内 | ||||
アファーム乳剤 | ハスモンヨトウ | 2回以内 | ||||
カスケード乳剤 | ハスモンヨトウ | ミカンキイロアザミウマ | 3回以内 | |||
アニキ乳剤 | ハスモンヨトウ | 3回以内 | ||||
マッチ乳剤 | ハスモンヨトウ | ミカンキイロアザミウマ | 4回以内 | |||
スピノエース顆粒水和剤 | アザミウマ類 | 2回以内 | ||||
ディアナSC | アザミウマ類 | 2回以内 | ||||
グレーシア乳剤 | アザミウマ類 | ハダニ類 | 2回以内 |
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はいちごの害虫についてまとめました。
筆者がいちごを生育していた時の体感では、病気関連はさほど多く出ないので予防対策が
多いですが、害虫に関してはほぼ年中無休で発生するので、悩まさている方は多いはず・・。
まずは害虫ごとの特徴と対処方法やいちごの管理方法をシーズンごとに把握して
人にもいちごにも良い環境作りを目指しましょう。
この記事を読んで少しでもお役に立てていれば嬉しいです。
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いちごの生育と管理編の害虫編です!